2011年10月3日月曜日
独自基準で教育施設の除染実施/岩手県・滝沢村
タキザワつながり、というわけではありませんが、独自の除染基準を設けて実施している自治体があるので、お知らせします。チャグチャグ馬コで知られる、岩手県滝沢村では、地上5センチメートルで、1マイクロシーベルト毎時を除染基準にしています。この基準は、従来の安全基準、年間1ミリシーベルトと比べるとまだまだ高い値(単純に積算すると年間約8.8ミリシーベルトになる)ですが、地上1メートルを基準にしているケースが多いなかで地上5センチメートルを基準にするなど、最低限の努力目標を設定して、率先して除染に取り組むことには意義があると思います。
日本国憲法の法の下の平等原則に従い("年間20ミリシーベルトの強制は、憲法14条《法の下に平等》に違反" http://kyoto-sien.blogspot.com/2011/07/blog-post_13.html)、汚染されてしまったすべての関係自治体において、従来の年間1ミリシーベルトの水準をめざして、国や東京電力の責任で除染をすすめることを強く求めたいと思います。8月6日付のブログ(http://kyoto-sien.blogspot.com/2011/08/blog-post_06.html)で、「原発被災者や放射能汚染の犠牲者に対する徹底した補償をかちとることこそ、政府や東電を追い詰め、原発が勘定に合わないことをはっきりさせる、真の脱原発の近道ではないか」と述べましたが、政府・東京電力に徹底的に除染費用を負担させることもまた、原発の不採算性をはっきりさせる重要な道すじです。(滝澤)
滝沢村の学校、保育所などの放射線測定結果について
http://www.vill.takizawa.iwate.jp/schoolhousha
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教育施設3地点で独自基準超え 滝沢村が除染
(岩手日報 2011年9月29日)
滝沢村は28日、村内小中学校や幼稚園、保育所などの48施設で今月6~8日に実施した放射線量測定の結果を発表した。独自に行った地表5センチの測定で3地点が毎時1マイクロシーベルト以上となり、側溝の洗浄などの除染作業を行っている。
村は8月に施設ごとに数カ所ずつ、国の指標に合わせて地表面50センチ、同1メートルで線量測定を実施。全ての地点で放射線量は基準値(毎時1マイクロシーベルト)を下回っていたが、今回は独自に地表5センチで測定した。
毎時1マイクロシーベルトを超えたのは巣子学童クラブ西側雨どい下、ふじなでしこ幼稚園南側中央雨どい前側溝、鵜飼保育園南側雨どい下の3地点。地表5センチの線量の基準値は示されていないが、同村は安全確保のため3施設の除染を実施する。
ふじなでしこ幼稚園と鵜飼保育園は既に側溝の泥などの沈殿物をすくって地中に埋め、側溝を洗浄するなどの除染措置をとった。巣子学童クラブは雨どいに沿って表土を削り、地中に埋める作業を10月上旬までに行う。
大坪一彦児童福祉課長は「国の指標はクリアしているが、子どもたちがより安心して活動できるように独自の方針で測定した。除染した土を埋めた地点などについても継続して測定を行う」とする。
測定結果は村のホームページで公表している。(上記URLです)
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除染、福島隣県も対象の可能性 1ミリ以上 費用課題
(朝日新聞WEB版 2011年10月2日22時49分)
細野豪志原発相兼環境相が、年間追加被曝(ひばく)線量5ミリシーベルト以上の地域に加え、1ミリ以上5ミリシーベルト未満の地域も国の責任で除染する方針を明言したことで、対象地は大きく広がる見通しだ。細野氏は福島県の佐藤雄平知事に財政支援を約束。国の費用負担はさらに膨らむことになる。
政府はこれまで、除染や放射性廃棄物の処理費用について、今年度第2次補正予算の予備費から支出する除染費用2200億円と第3次補正予算案、来年度予算案などで計1兆1400億円と見積もっていた。
除染対象地を1ミリシーベルト以上に広げれば、福島市や郡山市など県中部の主要都市だけでなく、群馬や栃木など隣県まで広がる可能性もある。費用が大幅に増えるのは確実だが、「範囲が広すぎて対象地域を確定できていない」(環境省幹部)ため、具体的な増加額は未知数だ。
細野氏は記者団に「福島の皆さんを見捨てるようであれば、日本はもう先進国と言えない」と語り、国の責任で除染することを強調。福島県外でも同様の基準を適用するかについては言及しなかった。
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