2011年5月15日日曜日

12日報告会に70名超参加! 淡水魚汚染について、いち早く紹介!

512日の福島現地調査 映像報告会には、70名あまりの方々に会場にお集まりいただきました。有難うございました。映像をご準備下さった宮腰吉郎さん、ゴーゴー!わくわく!キャンプの報告をしてくださった芝菜津子さん、久保田美緒さんにもお礼申し上げます。
 ところで、会場で、チェルノブイリ事故で放射能汚染に見舞われたスウェーデンの、1986年当時の淡水魚類の汚染に関する資料をお配りしました。(「スウェーデンにおける淡水魚類の汚染」出典:月刊「技術と人間」19874月号)
 私たちは、この資料をもとに、海水魚よりも淡水魚の方がセシウムに汚染されやすいこと、スウェーデンでは、チェルノブイリ事故後、130日(4カ月以上)経った頃にスズキのセシウム汚染レベルが1キログラム当たり18000ベクレルの高濃度の汚染を示したことなどを紹介しました。
 福島でも猪苗代湖の魚類の汚染が心配だ、水産試験場などでぜひ調査すべきである、という話をしたその直後に「今月8日にいわき市の川で取ったアユから国の暫定基準値の“1キログラム当たり500ベクレル”を上回る720ベクレルの放射性セシウムが検出されたほか、今月10日に北塩原村の桧原湖で取ったワカサギからも870ベクレルの放射性セシウムが検出された」(共同通信13日午後11時、NHK 14日朝4時)との報道がありました。
 私たちの力量(影響力、発信力)はかよわく、乏しいですが、マスコミの半歩は先を進んでいると自負しています。もう一歩先を進んで、信頼性の高い情報を先んじて発信することができれば、と念じています。(滝澤)

2011年5月12日木曜日

ハワイ、イタリアで被災者無料受け入れプラン


みなさま、

 現地調査でお世話になった福島市のYさんから、ハワイ、
アロハイニシャチブの被災者無料受け入れについて、お教え頂
きました。
http://honulani.at.webry.info/201104/article_14.html

 また、イタリア観光局も、原発被災者母子の最長3カ月の無料
受け入れを表明しています。

http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=48775

福島県に友人、知人がいらっしゃる方はぜひ、知らせてください。

滝澤 寛

2011年5月10日火曜日

福島現地調査 映像報告会 (京都から被災者支援・第2回報告会)

福島現地調査 映像報告会
(京都から被災者支援・第2回報告会)

【日時】 2011年5月12日(木)18:00~21:00
【場所】 京都大学農学部W100教室
http://www.kais.kyoto-u.ac.jp/japanese/campus/yoshida-map.html
【報告】 宮腰吉郎(福島現地映像取材 45分)
芝菜津子(ゴーゴー!ワクワク!キャンプ 30分)
報告の後、自由討論という形式で、今後の支援策の検討
【主催】 京都から東日本大地震被災者を支援する会
【問合】 場所がわからない方や遅れる方は、下記の電話に
お問い合わせ下さい。090‐9977‐0131(滝澤)
メール:kyoto.sien@gmail.com
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4月18日~21日の期間、私たちは、福島市、飯舘村、伊達市、川俣町、郡山市の各市町村を歴訪して、現地の方々と交流、懇親を深めるとともに、土壌サンプルの採取や放射線量の測定など、さまざまな成果を上げることができました。
4月30日に第1回の報告集会を開き、会場のみなさまから、多くの示唆に富むご意見やご提案をたまわりました。ご来場くださったみなさま、有難うございました。
今回は、ビデオ取材をしてくださった宮腰吉郎さんをお迎えして、より臨場感のある福島現地のようすをご紹介します。
また、5月2日から6日まで、わくわく子どもキャンプを京都精華大学のキャンパスを中心に主催された会の代表者から、実際に被災地から子どもたちを京都に迎えた活動について、ご報告いただきます。
4月30日の討論を踏まえて、より具体的な支援策を考え、行動の指針を決定する場にできれば、と考えています。多くのみなさまのご参加をお待ちしています。

2011年5月8日日曜日

5月5日子どもの日、わくわく!キャンプで茶会

みなさま、支援する会の滝澤です。
前の記事に引き続き、新居さんから寄せられた心温まるメッセージを掲載します。ぜひ、お読みください。私にとっても、忘れがたい”子どもの日”になりました。
また、この場を借りて、子どもキャンプの実現に尽力された久保田さん、芝さんをはじめ、精華大学の学生諸君、OG、OBのみなさん、その他スタッフのみなさまに敬意と感謝を表します。お疲れ様!そして、本当にありがとう!
(原稿は新居さんから5月5日に頂戴したものです)
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万太です。

今週は二つの茶会をしました。

まず、5/3火曜日に、法然院の震災チャリティ・第一回「悲願会」に参加させて頂きました。
梶田ご住職の呼び掛けで、5/15/7まで毎日、多彩なイベントが続きます。
呼び掛けはこんな風です。
「(略)また、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。計画停電や放射能汚染により、直接被災されていない皆様も御不自由な生活と存じます。京都から出来ることは限られておりますが、復興への道程が長く続くことになりそうですから、時機に応じて被災者支援に取り組んでゆきたく存じております。佛教における『悲願に生きる』とは、一切衆生の成佛を願い、全ての生きとし生けるものに対する慈しみと悲しみの想いを表す菩薩行を実践することにあると存じます。(略)ご参加をお待ち申し上げております。合掌・梶田真章」
 
同時に寺内のあちこちでイベントが行なはれるので、時に方丈から聞こへてくる優しい歌声や、弦楽四重奏がBGMとなって不思議なムードの茶会になりました。
例によって、出入り自由のオープン茶会のつもりだったのですが、今回は四畳半の本格的茶室をお借りする事になって、何だかホンマの()茶会みたいになっちゃいました。
急に決まった事でご案内もままならなかったのですが、予想もしない多くのお客様にお越し頂き、嬉しい悲鳴と云ふヤツでした。

いずれにせよ5月か6月には、また沖縄茶会をしなくてはと思ってゐたのです。そこに震災があって、しばらくは沖縄の事を気持の隅に追ひやってゐたやうにも感じ、何だか心苦しいやうな思ひでした。けれども、少し時間が経って、オキナワのこともフクシマのことも根っこはまるで同じと思へるやうになりました。
それで今回の茶会では、沖縄茶会の御旗「命どぅ宝」の軸を掛けさせて頂きました。当日実際に掛けてみて、今、この場で、この軸を懸けることで気持の中にストンと落ちるものがありました。軸を中心とした道具組をするうち、自分の中では、沖縄に思ひを寄せながら、東北、そして福島に向けた茶会になるかも知れないと云ふ想ひがふくらみました。
望外に多くのお客様にお越し頂けたことは、たくさんの方がこのたびの事に心を寄せられてゐる証左でありませうが、それぞれのお気持に添ふものであったかだうかは、いつもながら心もとない事ではあります。

次から次のお客様で、私の器量ではとてものことに「静かな祈りの時」とはなり得なかったことと思ひます。ただ、いくばくかの思ひは共有して頂けたのではないか・・・、さうであらう事を願ふばかりです。
お客様90名余、頂戴した会費(お一人500円以上と云ふ事でお願ひしてゐたのですが)は92,500円にもなり、その全額を法然院に志納しました。全く有り難ひ事でした。
志納した金額は法然院を通じて直接被災地に送って頂くことになります。


そして今日は5/5。子供の日に子供たちを招いて茶会をするなんて初めての事でした。美しい竹林の中で夢のやうな時間を過ごしました。

精華大学の学生を中心にしたグループが、福島・宮城の子供をゴールデンウィークの間受け入れ、のびのび過ごしてもらふと云ふワークキャンプのメニューにと声が掛かりました。
子供たちがオチャなんて喜んでくれるやろか?、大学近くの野外って?、ないないづくしで何が出来るんやろ?と、???ばかりで下見に向かふと、よく手入れされた見事な竹林に案内されました。
この時期、勢いの良い青竹が美しく、立派な筍がそこここに顔を出してゐます。私は野外でのお茶は、まずしないのですが、この竹林には心を動かされてしまひました。
と云っても、学生さんが用意してくれた3枚の畳の上にカセットコンロを置いてヤカンを乗せただけのお席です。回りを囲む青竹に、鯉幟を描いた丈の長い軸と、椿を入れたかごの花入れを掛けました。5年前の5月の茶会に一度だけ使ったこの軸は、まるでこの時の為にあったかのやうにぴったりと青竹に添ひました。
やがて元気な元気な子供たちがやって来ました。2人の男の子と6人の女の子。きちんと正座し、柏餅を食べ、お茶を美味しく飲んでくれました。みんながお代りをしてくれました。一口飲んで苦手さうな顔をしてゐた子も結局お代りしてくれました。何服も飲んでくれる子もゐました。何人かは、自分で点ててスタッフにふるまひました。畳から出ると、走り回って転げまわって絶へる事なく遊びます。そしてまた戻ってきてお茶を飲んでくれます。
「子供の日」を絵に描いたらこんなかな?とさへ思へる景色でしたよ。

子供はこんな風に元気に走りまわって、転げまわって、自分達でどんどん遊びを創って楽しみ、叫び、笑ふ。子供はのびのび。子供はのびのび。
お茶だって屈託なくのびのび受け入れてくれる。すごいモノです。

(マスクをしたまま、走り回ることもさせてもらへない健康な子供たちの不幸をあらためて思ひます)
彼らの何人かは、友達と別れ既に京都に移住してゐる。何人かは、明日被災地に戻る。
はじけるやうな子供たちを見てゐると、ほんたうに子供たちを守ってあげなければと思ふのです。

機会を与へて頂いた滝澤さんと、子供たちのためにほんたうに一生懸命だった、久保田さん・芝さんを始めとするワークキャンプのスタッフの皆さんに、深く深く感謝します。
若い人達がすばやく動いてカタチにして行くのは素晴らしい事だと思ひます。そして子供たちの笑顔を見れば、この取り組みがどれだけ大きな意義を持ち、実効性があったかはっきりと分かります。
ほんたうにありがたう。


こんなに心に残る子供の日は初めての事です・・・。


とりあへず、ご報告まで。



4月30日第一回福島現地報告会の感想を頂きました

みなさま、支援する会の滝澤でございます。
4月30日の報告会について、討論された内容について、お知らせが 遅れていてすみません。
いち早く、詳しいご感想を寄せて下さった茶道家の新居万太さんの、心のこもったレポートを掲載いたしますので、どうぞお読みください。

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今日(430日)はありがたうございました。

素晴らしいと云ふか、心にしみる報告会だったと思ひます。

途中参加でしたが、やはり実際にそこに行ったご本人の言葉で語って頂くと、現地の雰囲気が生々しく伝はってきます。

駆け足報告で、今回語りきれなかっただらうたくさんの経験に思ひを馳せます。(残念ながら12日の報告会には伺へさうにありませんが)

それに加へて、三重の高山さんと云ふ方の、実際に現地に入っての、それこそ思ひのたけの発言は、したり顔(のつもりはありませんでしたが)をビンタされたやうな気持でしたよ。

自分自身を責めるかのやうな深い悔恨を胸に、覚悟を持って現地に向かはれたのでせうが、若き司祭が同行しやうとするのを止めやうとして、逆に彼から「放射能がなんですか、まずつながりませう」と云はれ、結局同道したとのお話でしたね。

そして、高山さん達が参加した飯舘村々民決起集会(4/26)では、誰もが全く言葉を挟むことなく人の意見に耳を傾けてゐた様子を話され、今日の会場との温度差を強く指摘されました。現場の危機感の深さがあらためて会場全体に伝はり、会場は静まり返ったやうに思ひます。私もショックを受けました。

福島に住むルワンダ難民マリールイーズさん言葉を引きながら、私達のの出来る事(するべき事)は、一人一人の話に耳を傾けることだと話されました。本当の現状を知ることだと。

私達は現地に居ない。一方で、危機が刻々迫ってゐる人たちが居る。この事に知恵を出さう!、と云ふ呼び掛けが心に突き刺さりました。

続いて三品さんと云ふ仙台から移住されて来られた方が、ご自分のかつての飯舘村での農業体験などを通して、飯舘村の素晴らしさを話して下さり、この村が汚染されてしまった事実の深さを、より自分にひきつけて思ふことが(ほんの少しですが)出来るやうになった気がしました。

三品さんが提案してゐた村落全体の移住と云ふ話、滝澤さんが、綾部などに、村ごと誘致の話しがあると云ってをられましたが、さうなのですか?。たとへ飯舘村がどこかに新飯舘村を造ってゆく事になったとしても、また、その近隣の原発と闘って行かねばならないのかと思ふと、私などは何ともやりきれない気持にもなりますが、高山さんが「これからの生き方の魁になる決起集会」と力強く云ってをられた事に微かな希望を見ます。飯舘村の復活があるとすれば、その事自体が闘ひの前衛となってくれる事でせう。

こんな事態になって(私が)初めて知る事になったこの魁の村の悲劇に、あらためて思ひを深くしました。

他にも仙台やいわき市から移って来られた方達の、深い危機感に裏打ちされた現状報告はほんたうに生々しかった。

それを踏まへた守田氏の「福島で原発話のタブーが広がってゐる」と云ふ話。つまり例の「正常性バイアス(危機を認めない)」から来る感情のもつれや対立は、福島はもとより関東一円、特に東京で顕著なのではないかと想像してゐます。東京の友人達を見たり、その話を聞いて。そしてそれは全国的に、一般人レベルでの原発に関する対立の源になってゐると思ひます。

深い危機感や不安感から派生する「正常性バイアス」が、不思議に根強いアンチ脱原発の流れに関はってゐると思ふのです。

余震や、直下型地震などの現実的な不安でいっぱいいっぱいの脆弱都市東京に暮らす人達の「正常性バイアス」を解きほぐすにはだうしたら良いのか。

かく云ふ私も、自分の足元の地震や原発事故に、日々不安が大きくのしかかり、正常性バイアスがかなり掛かってゐると思ひます。正しく怖がる事はほんたうに難しい。

私はとても苦手やった(つまり逃げてた)ことですが、身近に、関はりのある人と直接に対話して行くこと、そこから始めて行くしかないのでせう。

とにかく、今やらなくてだうする、いま変はらなくてだうする、と云ふ、今、この時ではあります。

ワークキャンプのこと、片隅でもお手伝ひ出来る機会を与へて頂いて感謝してゐます。

お役に立つか分かりませんが、出来る事をしてみます。

今日はお疲れさまでした。ありがたうございました。

今後ともよろしくお願ひします。

新居万太