2012年1月31日火曜日

初天神 算額 冬至梅(盆栽)/京都・北野天満宮


 去る1月25日、学問の神様、菅原道真が祀られている北野天満宮にお参りしました。
 一応、学問の道にあって、今年こそは成果を上げなくては、と心に決めているので、初詣に最もふさわしい場所を選んだわけです。願い事は、もちろん、学業成就と被災者・被災地の心安らかなることを措いてほかにはありません(賽銭は50円ですが…)。
 「初天神」と言えば、生意気な子どもが連れの父親を困らせるといった内容の、お正月によく演じられる落語の演目を思い出します。
 案外知られていないことですが、この北野天満宮には、江戸時代のものと思われる「算額」が掲げられています(写真参照)。
 この算額には、円や多角形を複雑に組み合わせた図形に朱の彩色が施されていて、おそらくその部分の面積を求める解法と答えが、図の下に記されているものと思われます。ただし、残念ながら、図の下の文字は、ほとんどかすれて判読できません。
 江戸期には、「算」と呼ばれた、(明治期以降は西洋数学の「洋算」に対して「和算」という)日本独自の数学がありました。最近は中学校の数学の教科書にも業績が紹介されている和算家・関考和は、西洋数学とは全く独立に、微分・積分や線形代数学の考え方に辿りついていたことで、つとに有名です。その弟子の建部賢弘は、正多角形近似による手法で、円周率を小数第41位まで正確に求めたとされています(関は第16位まで)。
 こうした「和算」は、必ずしも武士階級の占有物ではなく、文化文政など江戸文化が華開いた時期には、商人や農民の間にも、算=数学のブームがあったのです。その一つの象徴が「算額」です。複雑な形をした図形の面積や周囲の長さなどをスマートに求める方法を競い合って、その成果を額に仕立て、神社などに奉納したのです。日本人は昔から、頭を使うパズルやゲーム(しかもかなり高度な)が好きだったんですね。
 
 かざ花が散らつく寒い日でしたが、初天神は、大変なにぎわいで、露店も沢山出ていました。ここでは、400円の焼きトウモロコシと、冬至梅の盆栽を(100円まけてもらって、700円で)購入しました。冬至梅がみごと花開いたら、またこのブログでご紹介します。
冬至梅暖炉の側でふくらみぬ/青邨
 それから、いらない情報ですが、一月中旬に携帯電話を紛失してしまいました。北野天神のおみくじは、第六番吉と出て、いわく、失せもの、やがて出る、とありました。果たしてその通りになりました。みなさんと共に、今年を吉なる年にしたいと思います。(滝澤)

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